鼻出血とは?

ほとんどの方が一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
鼻出血が生じる部位は、鼻の手前の鼻中隔であることがほとんどです。この部位を医学的にはキーゼルバッハ部位といいます。出血はたらたらと出る静脈性の出血と、どっと出る動脈性の出血のどちらも起こりえます。
それでは、以下によく遭遇する鼻出血について見ていきたいと思います。

鼻出血01

お子様に多い鼻出血

子供の場合は、鼻の触りすぎが原因の場合がほとんどです。鼻粘膜が何かのきっかけで傷つくと、鼻血がでて、いずれかさぶたができます。そのかさぶたが気になって触って取ってしまうとまた鼻血がでるという悪循環になってしまいます。できるだけ触らないようにしましょう。

アレルギー性鼻炎に伴う鼻出血

花粉症の季節などで鼻の症状があるときは、鼻粘膜が炎症を起こしているため鼻血が出てしまうことがあります。できるだけ刺激を強くしないためにも点鼻薬などを上手く使い、思いっきり鼻をかまないようにする工夫などが必要です。

鼻腔腫瘍に伴う鼻出血

極めてまれではありますが、鼻の中や鼻の突き当たり(医学的には上咽頭といいます)の腫瘍が原因で出血を繰り返すことがあります。何回も続く場合には一度詳しく診察してもらうことをお勧めします。

Osler病(遺伝性出血性末梢血管拡張症)に伴う鼻出血

こちらも極めて珍しく、難病指定されている病気です。この病気の場合には鼻出血のコントロールが極めて難しく手術などを併用することもあります。

鼻血の止血方法について

鼻血が出たら鼻の根元をつまんで上を向きましょう。
と習った人も多いかもしれません。実は、その方法は間違いです。鼻の根元は骨なので圧迫できず、上を向くと血がのどに回ってしまいます。
また鼻にティッシュなどを入れることも、出血部位をこすってしまうことになるのでやめましょう。
正確には下を向いて、鼻の膨らみ(医学的には鼻翼といいます)をつまんでほっぺたに向かって押し当てます。それでほとんどの鼻出血は落ち着きます。口に血が回ってくることがありますので飲み込まずに吐き出すようにしてください。
繰り返す場合や、上記方法を試しても止まらない場合は耳鼻科を受診しましょう。

ガーゼを詰めたり、鼻粘膜を焼く治療などがあります。

鼻出血02