気管支喘息とは?

喘息と聞くと、どんな症状を思い浮かべますか?
喘息は呼吸が苦しくなって、咳がひどくなる。といったところでしょうか?しかし、典型的な症状を伴わないことも多く、診断に時間を要し、受診された時には重症化していることもあります。気管支喘息は、治療の早期介入が重症化・難治化を予防することがわかっています。続く咳や痰などがある場合は一度市川ピースクリニックで相談してみてください。

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出典元:アステラス・アストラゼネカ社

喘息の患者様の数はどれくらい?

厚生労働省が公表している成人(20歳~44歳)での喘息患者様の割合は約5.4%と報告されています。1960年代には日本での成人喘息の有症率は1%程度であったことを考えると50年
で6倍近くも患者様数が増えたことになります。患者様の数が劇的に増加していることがわかります。

喘息とは?

one way one diseaseという言葉を聞いたことがありますか?one wayとは、鼻や口から空気を吸って、肺で酸素を取り込んで二酸化炭素を排出するという一連の動作に関係する部位を指します。この一連の動作は、呼吸として人間のみならず多くの哺乳類は意識をせずに行っています。one diseaseとは、その過程のどこか1箇所が障害されるとそのほかの場所にも障害が出てしまうわけです。
気管支喘息とは、気道の慢性炎症による疾患であり、その慢性炎症によって気道の過敏性が上昇してしまうことで様々な症状を引き起こします。そのため鼻から肺までの様々な病気を合併することが知られています。

喘息の症状とは?

気管支喘息の症状は、咳嗽、喘鳴、呼吸困難が有名です。自分が気管支喘息であると知っている患者様は、主治医の先生に相談に行かれることが多いと思いますが、長引く咳や痰を主訴に市川ピースクリニックを受診される患者様の中には喘息が疑わしい患者様もいらっしゃいます。よくならない風邪は喘息の初発症状の可能性もあります。長引く咳や痰は、アレルギー科を標榜している専門のクリニックに相談することをお勧めします。

喘息の合併症は?

気管支喘息は他のアレルギーの病気を合併する確率が高いことがわかっています。アレルギー性鼻炎・花粉症が46%、蕁麻疹が27%、慢性副鼻腔炎が15%、鼻茸・鼻ポリープが9%に合併するという報告があります。このように喘息症状を有する患者様は、有意に鼻炎症状を有することが示されています。

喘息の増悪因子は?

気管支喘息に罹患している方が何かをきっかけに喘息の症状がひどくなってしまうことがあります。その原因として1番多いのが風邪、2番目が天候で、3番目がほこりといわれています。意外かもしれませんが、花粉は第6位とされています。天候を除けば風邪や花粉、ほこりのように耳鼻咽喉科で対策できる疾患が多く、喘息の治療に繋がるということです。耳鼻咽喉科との関わりが極めて深い病気といえるでしょう。

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喘息の治療とは?

気管支喘息には安定している時と発作が起きている時で治療が異なります。耳鼻咽喉科では主に発作が生じている時に治療をすることが多いですので、簡単に発作時の治療についてご説明します。発作時は安定期の治療に加えて、吸入薬や内服薬、場合によっては点滴を追加することがあります。
上述のようにやアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が長期化しないように治療をすることも気管支喘息では重要です。そのため、アレルギー性鼻炎の場合には舌下免疫療法を含む治療を、副鼻腔炎がある場合には風邪がひどくならないように適切な抗生物質を使用した治療を行います。

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喘息治療の目標とは?

まれに気管支喘息が治る成人症例も存在しますが、完全に治ることは難しいです。そのため一番の目標は健常人と変わらない日常生活が送れることです。そのためには、

  1. 早期に喘息であることを発見し、早い段階で治療を開始すること
  2. アレルギー性鼻炎や風邪がひどくならないようにすることで結果として喘息が重症化しないようにすること

が挙げられます。このように気管支喘息とは一見関係がないかに思える耳鼻咽喉科の役割は大きいと言えるでしょう。
喘息ではないと思っているが、咳や痰がなかなかよくならない人、気管支喘息で花粉症の対策や風邪のひき始めなどは是非市川ピースクリニックでご相談ください。