急性低音障害型感音難聴とは?

急性低音障害型感音難聴の名前の由来

こちらは長い名称であまり馴染みがないかもしれません。名前通りの病気です。
急性とは、あるとき突然に症状が出現するということを表しています。低音とは、音の中でも低い音で、難聴の種類としては感音難聴です。
感音難聴の詳細は難聴の項をご参照ください。

急性低音障害型感音難聴の特徴について

2005年の調査では10万人あたり400〜650人程度の発症頻度で急性感音難聴の中では最も多い病気です。最も有名な突発性難聴と比べてみましょう。
突発性難聴は、病気にかかるリスクは男女差はありません。また最も発症しやすいのは50歳代です。それに対してこの疾患は女性に多く、発症しやすい年齢も30歳代と若いのが特徴です。

急性低音障害型感音難聴の原因について

はっきりとした原因は分かっていません。この病気からメニエール病に移行してしまう症例があることなどから、内リンパ水腫の関与も指摘されています
詳細はメニエール病の項をご参照ください。
その他にも睡眠不足やストレスも関係するという報告もあります。

急性低音障害型感音難聴の症状とは?

難聴ではありますが、患者様の訴える症状は様々です。耳の詰まった感じや、飛行機に乗ったときのようなこもった感じなどが多いです。難聴は自覚していない方もおられ、聴力検査をした結果、難聴が発覚することも少なくありません。

急性低音障害型感音難聴の診断について

診断基準では低い3つの音域の聞こえが低下しているかつ高い音の聞こえは悪くなっていないという条件になっています。突発性難聴は、ある日突然聞こえが悪くなる点は同じですが、聞こえなくなる音が低い音だけの場合は急性低音障害型感音難聴、それ以外は突発性難聴となります。
詳しくは突発性難聴の項をご参照ください。

急性低音障害型感音難聴01

急性低音障害型感音難聴の予後について

急性低音障害型感音難聴は聞こえが回復することが多いものの、繰り返すことも多いです。また自然治癒や長期間経過してから治療しても改善することがあるなど予後は一般的には良好です。

急性低音障害型感音難聴の治療方法とは?

突発性難聴同様で治療方法はまだ確立していません。しかし突発性難聴と同様に急性の感音難聴であることに加えて、メニエール病と同等の病態が疑われることも鑑みて、ステロイド薬、代謝改善薬、ビタミン剤、イソソルビドなどが使われることが多いです。

急性低音障害型感音難聴02

急性低音障害型感音難聴だと思ったら、お早めに市川ピースクリニックへご相談ください

このようにちょっと耳が詰まってると思っても難聴が発症していることがあります。聞こえや耳に違和感があったら耳鼻科で相談することをお勧めします。